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股関節形成不全
2008/05/15(Thu)

我が家の愛犬、リッキー(りーちゃん)とくぅた(くぅちゃん)は、ともに股関節形成不全です。
リーちゃんが股関節形成不全と診断されたのは、生後6ヶ月のときでしたから、
この病気とのつきあいはもう7年以上になります。

通常普通のレントゲンで股関節形成不全とはっきり診断されるのは、1才を過ぎてからです。
(JAHDの診断も1才以降となっています)
これ以前の幼齢期に診断するためには、PENN HIP法などの特殊な方法を用いなければなりません。

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ただ幼齢期でも触診やレントゲンだけで簡単に判る場合もあります。
リーちゃんのレントゲン写真は、当時病気のことも犬の身体のことにも全く無知だった私たちにさえはっきり異常と判るレベルでした。
股関節の骨盤側の受け皿のことを寛骨臼といい、そこにはまる骨の部分を大腿骨頭といいますが、
この寛骨臼の形が浅く、大腿骨頭がほとんどはまっていない状態(亜脱臼)でした。
重度の股関節寛骨臼の発育不全にあたります。もちろん先天性のものです。

症状としては、
・腰を振るモンローウォーク
・横座り
・足をそろえて歩く
・後ろ足がまっすぐ伸びたまま寝る
・階段の登り降りができない
・長い距離を歩くのをいやがる
・前足に比べて後ろ足が細く、後ろ足の幅が狭い
・ジャンプが出来ない
など、股関節形成不全の典型的な症状のほとんどが現れていました。

当時の獣医の先生に言われたのは、
・先天性のもので、治らないこと。
・体重20キロ以下の子なら手術する方法もあるが、大型犬では難しいし手術を受けても良くなる保証はない
・この近くには手術出来る病院はなく、遠くの大学病院のみ。時間も費用もかかる。
・なるべく運動させないこと(運動制限)
これだけでした。
体重制限のことも、関節に効くグルコサミンのようなサプリがあることも全く教えられませんでした。
私がそのことを知ったのは、ずっと後になってからです。

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リッキーは長い距離を歩くことや走ることは出来ませんでしたが、日常生活はほとんど差し支えなく出来たので、大きな病院で診察を受けることなく、普通にドッグフードを食べ近所をお散歩し、時々大きな公園に行ったり、長野にお泊りでドライブに行ったりしていました。
痛みもほとんどないようでした。後で知ったのですが、あまりに骨がはまっていない状態だとかえって痛みはないそうです。
私たちは、そんな日常がずっと続くと信じていました。


リッキーに異常が現れたのは、6才の誕生日を過ぎた頃です。
その夏は猛暑で、夜も冷却ファンやエアコンをつけたりもしていたんですが、食欲が極端に落ち日中もほとんど横になっていることが多かったです。
病院で血液検査などをしても異常は見られず、夏バテではないかとの診断でした。
夏が終わって涼しくなれば良くなるのではと期待していたのですが、秋になる頃から背骨の湾曲が目立ち始め歩くのもつらそうになって来ました。
とうとう外でトイレをすることが出来なくなり、寝たきりに近くなり、床ずれも出来ました。
最初の病院では床ずれの治療さえしてくれず、ただ痛み止めを処方されるだけでした。
思い余って知り合いに紹介された病院に代わったのは、秋の半ばくらいでした。
すでに後ろ足の麻痺が始まっており、病名を確定するよりも全身の状態を少しでも改善する治療が施され、そのかいあって少しは状態が落ち着いたかのように見えました。
ただ全身の衰弱はとめられず、麻痺がはじまって5ヵ月後に亡くなりました。


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リッキーが何の病気であったのか、病名は確定されないままでした。
ただ脊髄の病気であったことは確かです。
脊髄の病気には、椎間板ヘルニアやシェパードに多い変性性脊髄症(ミエロパシー)などがあります。
くぅたの名古屋の先生にリッキーの話をしたところ、首に問題があった可能性もあると言われました。

ただ、なぜ背骨が湾曲し、麻痺が起こったのか?
その原因については、いろいろ勉強するうちに思い当たることがありました。
それは股関節形成不全です。
正確には、股関節形成不全を治療せず放置したことが、遠因となったのではないかと思います。

股関節形成不全は実は進行性の病気です。
今現在痛みがないとかの理由でなにも治療をしない、又はグルコサミンなどのサプリを与えるだけで運動療法も体重制限もしない場合、いずれ変形性の関節疾患を発症し、後ろ足の筋肉が萎縮してしまい、歩行困難になる可能性があります。
二次的にリッキーのように脊髄の病気を発症することにもなりかねません。

今のところ股関節形成不全を完治させる方法は、見つかっていません。
でも、早期に整形外科の専門医に診てもらい適切な治療を受ければ、重度の形成不全の子であっても生涯普通に生活できる病気です。
これはくぅたの主治医、名古屋動物整形外科病院の陰山敏昭先生から伺いました。
元麻布大学の整形外科の名医であり、JAHDの創設者でもある、日本での股関節治療の第一人者の先生です。
今なら大型犬でも手術ができるし、もし万が一麻痺が起きたとしてもスイミングセラピーなどでリハビリしまた歩けるようになる子もいます。
くぅたが入院していた病室の隣には、そうやって前向きにリハビリに取り組んでいる子がたくさんいました。
決して絶望的な病気ではないのです。

リッキーについて、してはいけなかったことだと思うのは、
?運動を制限したこと
?体重を制限しなかったこと
?床の一部は畳だったが、残りはフローリングであったこと
?普通のドッグフードを与えていたこと
?整形の専門医に診てもらわなかったこと
などがあります。

逆に言えば、これらのことをちゃんとクリアー出来ていれば、リッキーは今でも元気でいてくれたかもしれないと考えてしまいます。
当時の獣医さんに言いたいこともありますが、それよりも何も知らなかった、何も知ろうとしなかった自分自身に怒りを感じます。

グルコサミンなどのサプリを飲ませることも大事ですが、それ以上に「体重管理」、「運動療法」、「環境を整える」ことが、治療の基本です。
いずれも家庭でできることです。
そして何よりもあきらめないこと。希望はあります。道も開けています。

誰も私たちのように悲しい思いをしなくてすむように、リッキーのようにつらい思いをしなくてすむようにと、願っています。

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<股関節について学ぶためのサイト>

 JAHD(日本動物遺伝病ネットワーク)

 TARO'S CONNECTION

<股関節に関する本>

 「関節に関与する疾患と遺伝」  本村伸子著 (コロ出版)

 「ナチュラルペットケアシリーズ 股関節形成不全」  ジョアン・H・ウォーカー著 (海苑社)

*JAHDの陰山先生の講演会の資料、インタビュー等の新聞記事なども参考にしています。

*バーニーズマウンテンドッグのブリーダー「エリン舎」さんの、会員向けのサイトや新聞、また直接お伺いしたことも参考にさせて頂きました。
遺伝まできちんと考えてブリーディングし、食事もホリスティックなものを与えている非常に優秀なブリーダーさんです。




くぅたの股関節については、今JAHDに申請書を送り、結果を待っているところです。
届いたらブログに書きたいと思います。
「体重管理」については、以前「くぅたのダイエット」(4月24日)に書きましたので、参考にして下さい。
それ以外の運動療法、環境、股関節によい食事、補完療法としてのホリスティック療法などは、これから少しずつ書いていきたいと思いますので、気長にお待ち下さい。

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